「この作業は◯◯さんしか分からない」
「担当が異動・退職したら、業務が止まってしまった」
——どの職場にもある“属人化”。本人が悪いわけではないのに、いざというときに会社や部署を止めてしまう、静かなリスクです。
本記事では、属人化した業務を「個人の頭の中」から「みんなが回せる仕組み」へ変える進め方を、現場目線で解説します。
なぜ属人化は起きるのか(本人のせいではない)
属人化は、サボった結果ではなく、むしろ頑張った結果として生まれます。
- その人が工夫を重ねたので、本人にしか分からない手順になった
- 忙しくて、やり方を書き残す時間がなかった
- 「聞けば分かる」ので、マニュアル化されないまま回ってきた
つまり、属人化は「優秀な人がいる職場」ほど起きやすい。だからこそ、仕組みで受け止める必要があります。
属人化を放置すると起きる3つのこと
- 異動・退職で業務が止まる:引き継ぎが間に合わず、現場が混乱する
- チェックが効かない:その人のやり方が正しいか、誰も検証できない
- 改善が止まる:本人が忙しすぎて、誰も手伝えない・代われない
特に人事異動が定期的にある職場(自治体・公共施設など)では、「異動のたびに一から覚え直し」が毎年の負担になります。
脱・属人化は「3ステップ」で進める
いきなり完璧なマニュアルを作る必要はありません。順番が大事です。
ステップ1:見える化する(まず棚卸し)
「その人が何を・どの順番でやっているか」を、まず書き出すことから。
- 作業の手順を、画面のスクショ付きで簡単に残す
- 「どんな時に・何を判断しているか」も書く(ここが一番属人化しやすい)
- 完璧でなくていい。8割でいいので、まず外に出す
ステップ2:標準化する(やり方をそろえる)
書き出した手順を、「誰がやっても同じ結果になる」形に整えます。
- 人によってバラバラな手順を、1つのやり方に統一
- 入力ルール・チェック項目を決める
- 「ここだけは間違えやすい」という注意点を明記
ステップ3:仕組み化・自動化する(人に依存させない)
標準化できたら、仕組みやツールに載せ替えます。
- 手順をシステム化して、誰でも画面の通りに進めれば終わるように
- 入力ミスを自動でチェックする
- 判断が必要な部分だけ、人が確認する
ここまで来ると、「あの人がいないと回らない」が「誰でも回せる」に変わります。
ありがちな失敗:いきなり完璧なマニュアルを作ろうとする
脱・属人化でよくある失敗が、最初から分厚いマニュアルを作ろうとして挫折すること。
おすすめは逆です。一番リスクの高い1業務(その人が休んだら確実に止まる作業)から、小さく見える化する。1つできれば、横展開できます。
気になる費用は?
- ステップ1・2(見える化・標準化)は、特別なツールがなくても始められます
- ステップ3の仕組み化は、規模に応じて。外部にデータを出さない構成や買い切りも選べます
- まずはお金をかけずに「棚卸し」から。効果を見て、仕組み化を検討すれば十分です
まとめ
- 属人化は「優秀な人ほど起きる」もの。本人のせいではない
- 見える化 → 標準化 → 仕組み化の順で、段階的に
- 完璧なマニュアルより、一番危ない1業務から小さく始める
- 異動・退職に強い職場は、仕組みで作れる
- 公共施設の業務を自動化した事例(異動に強い仕組みづくり):CASE 02を読む
- 関連コラム(属人化の典型例):「前任者のExcelマクロが動かない」を解決
- まずは相談だけでも:無料相談はこちら
「うちのあの業務、属人化してるかも」と思ったら——「どの業務が属人化していて、どこから手を付けるべきか」を一緒に整理するだけでも、リスクが見えてきます。気になる業務を聞かせてください。